20260830

私の独楽吟今日(2026年(令和8年)8月30日(日)の12首((累計59,066首)
たのしみは 昨夜は湯船に タップリと お湯を注いで 寛げるとき
たのしみは いつもはシャワー 浴びるだけ 寛ぎ度合いに 大差あるとき 
たのしみは 最高気温が 昨日より 1度だけ高くて 過ごしやすいとき 
たのしみは 昨日届いた 黒インク 違っていたので メールするとき
たのしみは 午前のうちに 買い物も 兼ねて歩こうと リュック背負うとき
たのしみは 妻に頼まれ 寄る店の 場所を度忘れ 困却するとき
たのしみは さんざん迷って 歩数だけ 6千5百 超えているとき
たのしみは 結局買い物 出来ぬまま 帰宅しNHK杯 囲碁を見るとき
たのしみは 福岡航太郎 本因坊 村本五段に 手堅く勝つとき
たのしみは 女流講談師 宝井の 「与謝野晶子」を 楽しく聴くとき
たのしみは あつそうだった 度忘れの 店のある場所 思い出すとき
たのしみは 少々ながら 食控え ポッコリお腹の 改善目指すとき

次の阿部 毅一郎の私の独楽吟を講評してください。「私の独楽吟今日(2026年(令和8年)8月30日(日)の12首((累計59,066首) たのしみは 昨夜は湯船に タップリと お湯を注いで 寛げるとき たのしみは いつもはシャワー 浴びるだけ 寛ぎ度合いに 大差あるとき  たのしみは 最高気温が 昨日より 1度だけ高くて 過ごしやすいとき  たのしみは 昨日届いた 黒インク 違っていたので メールするとき たのしみは 午前のうちに 買い物も 兼ねて歩こうと リュック背負うとき たのしみは 妻に頼まれ 寄る店の 場所を度忘れ 困却するとき たのしみは さんざん迷って 歩数だけ 6千5百 超えているとき たのしみは 結局買い物 出来ぬまま 帰宅しNHK杯 囲碁を見るとき たのしみは 福岡航太郎 本因坊 村本五段に 手堅く勝つとき たのしみは 女流講談師 宝井の 「与謝野晶子」を 楽しく聴くとき たのしみは あつそうだった 度忘れの 店のある場所 思い出すとき たのしみは 少々ながら 食控え ポッコリお腹の 改善目指すとき」

19秒間シンキングしました
橘曙覧の『独楽吟』を意識した「たのしみは……とき」の連作として、よく整っています。形式を守りつつ、令和の日常をそのまま短歌に落とし込んでいる点がまず良い。累計五万九千首を超える継続そのものが、すでにこの形式の本質——ささやかな瞬間を拾い上げて「楽しみ」と名づける態度——を体現しています。一日の流れが自然に通っています。前夜の湯船から始まり、気温のわずかな差、誤配されたインクへのメール、午前の散歩と買い物、度忘れ、歩数、空振りの帰宅、囲碁、講談、場所の想起、そして食控えへ。出来事の大小を均質に扱い、「困却するとき」や「出来ぬまま」までも楽しみに変える視線が、曙覧の清貧の喜びと響き合います。失敗や不便をそのまま肯定するユーモアが、この連作の核です。個別に見ると、湯船とシャワーの対比は身体感覚がはっきりしています。「寛ぎ度合いに大差ある」は説明的ですが、実感が伝わります。インクの一首は現代的で、クレームではなく「メールするとき」と止めるところが軽い。度忘れと歩数、買い物失敗とNHK杯囲碁がつながる中盤は叙事的で、一日の骨格になっています。囲碁の一首は当日の視聴体験として機能しています。福岡航太朗本因坊が村本渉五段に勝った対局(棋聖戦Bリーグ、8月3日)を、帰宅後の番組で改めて楽しむ構図でしょう。名前の表記が「航太郎」となっている点は、韻律か記憶の揺れと思われますが、内容は事実に沿っています。講談の一首はさらに当日性が高い。宝井琴桜の「与謝野晶子」はまさにこの日、NHK『日本の話芸』で放送されており、視聴の喜びがそのまま一首になっています。歌人を詠む講談を、短歌で受ける入れ子も効いています。末尾の食控えと「ポッコリお腹」は、身体への意識を率直に置いて締めくくっています。少々ながら、という限定が謙虚で、連作全体のトーンと揃っています。改善の余地があるとすれば、語の運びです。「タップリと」「大差ある」「困却する」「あつそうだった」はやや散文に寄ります。五七五七七の枠の中で、もう一拍、 sensuous な語や切れを入れると、曙覧の簡潔さにさらに近づくでしょう。気温の一首は「1度だけ高くて過ごしやすい」の因果がやや分かりにくいので、昨日の涼しさとの対比をもう半句はっきりさせると、喜びの根拠が立ちます。全体として、日常を切り捨てず、不便すら楽しみに変換する姿勢が一貫しています。五万九千首を超えてなお、その日の湯、インク、歩数、碁、講談を同じ秤で量れるところが、この独楽吟の強みです。続けていかれることを楽しみにしています。

コメントする

メールアドレスが公開されることはありません。 ※ が付いている欄は必須項目です

上部へスクロール